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乳がんのセルフチェックは「いつ」「どこで」「なにを」確認すればいいの?

乳がんを早期発見・早期治療できれば、生存率の向上や治療の負担軽減につながります。そのために大切なことが「定期検診」と「セルフチェック」であり、特にセルフチェックは自身の意識と継続が求められるため、多くの医療機関が重要性を発信しています。

そこで今回は、乳がんのセルフチェックをなるべく気軽かつ適切に行うための5W1Hを解説します。今日からすぐに始められるのでぜひ取り組んでみてください。

乳がんのセルフチェックは「誰が」やるべきなの?

一般的に乳がんのセルフチェックは20代から始めるのが好ましいとされています。乳がんにかかる人は30代になるとに急増し、40代でピークを迎える傾向があります。一方、50代以降の閉経した女性においても、乳がんを発症する人も増えているため「20代以降の女性は適切な頻度と方法でセルフチェックすべき」と考えられています。

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乳がんのセルフチェックは「いつ」「どこで」やるべきなの?

乳がんのセルフチェックを「どのくらいの頻度でやればいいのか」というのは重要なポイントではないでしょうか。あまりにも頻度が多すぎると日常生活の負担になりますし、チェックそのものに時間を取られることも、継続しにくくなる要素の一つです。ただ、乳がんのセルフチェックの一般的に考えられているよりは頻度は少なく、日々の生活の「ついで」に行えます。その内容を以下で解説しましょう。

乳がんのセルフチェックの頻度は月1回が目安

厚生労働省によると、乳がんのセルフチェックは月に一度が目安とされています。特に生理がある人は、出血が終わってから4~7日後に行うことが推奨されています。閉経後の人は月に一回、日にちを決めて行うことでルーティン化しやすくなります。

乳がんのセルフチェックは「洗面所」「浴室」「ベッド」で行う

乳がんのセルフチェックは基本的に洗面所と浴室、ベッドの上で行います。多くの新しい行動を習慣化するための有効な方法の1つが「既存の習慣に新しい行動を結びつける」とされています。乳がんのセルフチェックにおいては、入浴の前後と就寝前のタイミングでセルフチェックすることをルーティンにできれば、負荷なく日々の生活に取り入れやすくなるのではないでしょうか。

乳がんのセルフチェックは「なに」を「どうやって」見つけるの?

乳がんのセルフチェックでは主に乳房を見て「左右差の有無」、「くぼみ」や「ふくらみ」、「ひきつれ」、「ただれ」といった変化を確認するほか、乳房の「しこり」、乳頭からの「分泌物」を触れてチェックします。その方法を前述した場所別でまとめて紹介します。

入浴前の洗面所でのセルフチェック

セルフチェックの際、上半身は裸になって確認しましょう。入浴前に洗面所などの鏡の前で両腕を下げた姿勢で乳房や乳頭の状態を確認します。ここで確認すべきは、乳房の「左右差の有無」、「くぼみ」や「ふくらみ」、「ひきつれ」、「ただれ」です。

その次に両腕を高く上げてバンザイの姿勢をして、乳房の正面・側面・斜めの角度からチェックしてください。注視すべきなのは前述した状態と同じです。

最後に乳頭を軽くつかんで、血や膿が混じった分泌物がないか確認してください。

浴室でのセルフチェック

入浴中した後は、手に軽く石鹸をつけて乳房の表面に「の」を小さく描くように指を滑らせて、しこりやこぶがないか確認してください。また、両脇の下に指を入れてリンパ節の腫れの有無もチェックしましょう。

就寝前のベッドの上でのセルフチェック

肩の下に薄めのクッションなどをおいて仰向けに横になりましょう。まずは右腕を上げて左手で乳房の内側を軽く押しながら、しこりを探します。次に腕を下げて外側の半分を押して調べましょう。これを左右交互に行います。最後に脇の下に手を入れてしこりの有無を確認してください。

セルフチェックで変化・違和感を見つけた際は迅速に受診しましょう

乳がんのセルフチェックを5W1Hで解説しました。個々人によってベストなやり方は異なりますが、月に一回のペースで入浴前、入浴中、就寝前にチェックすれば習慣化しやすいでしょう。セルフチェックで乳房や乳頭、リンパ線などに違和感や変化が見つかったとしても、乳腺症などがんではない病気の可能性も十分に考えられます。まずは迅速に乳腺外科や外科を受診してください。

また、セルフチェックと合わせて定期検診も適切な頻度で受けることで乳がんの早期発見・早期治療につなげることができます。ピンクリボンうつのみやでは、検診や治療の流れなどを分かりやすく情報発信しているのでぜひ確認してみてください。

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